うつ病で障害年金を遡及請求する方法|過去分の受給条件と注意点
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うつ病による長引く体調不良で働くことができず、貯金を切り崩す生活に不安を抱えている方は多くいらっしゃいます。もし「もっと早く障害年金の制度を知っていれば」とお悩みの場合、過去にさかのぼって年金を受け取れる遡及請求という方法があります。この記事では、うつ病で障害年金を遡及請求(過去にさかのぼって請求)する方法や、手続きに必要な条件について、障害年金を専門とする社会保険労務士が分かりやすく解説します。過去の分もまとめて受給できる可能性があるため、ぜひ参考にしてください。
うつ病で障害年金の遡及請求ができる条件とは
遡及請求とは、障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月が経過した日)の時点ですでに障害年金の等級に該当する状態であったにもかかわらず、制度を知らなかったなどの理由で申請が遅れてしまった場合に、本来もらえるはずだった過去の年金をさかのぼって請求する手続きです。うつ病でこの遡及請求を行うためには、大きく分けて2つの条件をクリアする必要があります。
障害認定日当時の症状が認定基準を満たしていること
1つ目の条件は、障害認定日の時点でのうつ病の症状が、障害年金の等級に該当するほど重かったことです。現在の症状がどれだけ重くても、認定日当時の症状が軽かったと判断されれば、過去の分をさかのぼって受給することはできません。当時の日常生活の困難さや労働への影響が、客観的に評価される必要があります。
障害認定日当時の診断書が取得できること
2つ目の条件は、障害認定日から3ヶ月以内の期間に精神科や心療内科を受診しており、その当時のカルテに基づいて診断書を作成してもらえることです。どんなに当時具合が悪かったとご本人が主張しても、医師による診断書という医学的な証明がなければ、遡及請求は認められません。
うつ病で障害年金を遡及請求する具体的な方法と手順
過去分の年金を受け取るためには、通常の申請よりも複雑な手続きが必要になります。具体的な流れを確認していきましょう。
障害認定日当時と現在の診断書を取得する
遡及請求を行う場合、原則として障害認定日当時(認定日から3ヶ月以内)の症状を証明する診断書と、現在の症状を証明する診断書の合計2枚が必要になります。当時の通院先と現在の通院先が異なる場合は、それぞれの医療機関に診断書の作成を依頼しなければなりません。
病歴・就労状況等申立書を作成する
医師に書いてもらう診断書に加えて、ご自身で病歴・就労状況等申立書を作成します。これは、うつ病の発症から現在に至るまでの通院歴、日常生活での困りごと、就労状況の変遷などを詳しく記載する書類です。遡及請求では過去からの長い経緯を分かりやすく、かつ診断書の内容と矛盾がないようにまとめる必要があります。
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うつ病で障害年金を遡及請求(過去にさかのぼって請求)する方法に関するよくあるご質問
Q. 遡及請求で過去にさかのぼって年金をもらえる期間は最大で何年ですか?
A. 年金の受給権には時効があるため、最大で過去5年分までとなります。
障害認定日が5年以上前であったとしても、さかのぼって受け取れるのは手続きをした時点から過去5年分のみとなります。それより前の期間の年金は時効により消滅してしまうため、遡及請求の可能性がある場合は1日でも早く手続きを開始することが大切です。当事務所では、時効による損失を防ぐため、速やかに準備を進め、最短での申請手続きをサポートいたします。
Q. 障害認定日当時のカルテが破棄されていて診断書が取れない場合はどうなりますか?
A. 当時の診断書が取得できない場合、原則として遡及請求を行うことはできません。
医療機関におけるカルテの法定保存期間は5年となっているため、初診日や障害認定日が古い場合、カルテがすでに破棄されているケースが多々あります。その場合、障害認定日当時の状態を医学的に証明できないため、過去の分をさかのぼる遡及請求は諦めざるを得ず、現在以降の年金のみを請求する事後重症請求という方法に切り替えることになります。当事務所では、カルテの有無の確認や病院への働きかけ、事後重症請求へのスムーズな切り替えなど、ご状況に合わせた最善の申請方法をご提案いたします。
Q. うつ病で遡及請求が認められなかった場合、現在の年金ももらえなくなりますか?
A. 遡及請求が不支給になっても、現在の状態が基準を満たしていれば事後重症として受給可能です。
過去の分の請求(遡及請求)と現在の状態による請求(事後重症請求)は、1つの手続きの中で同時に審査されます。そのため、当時の症状が軽く遡及請求が認められなかったとしても、現在の症状が重ければ現在の年金は支給されます。当事務所では、過去の分と現在の分の両方の可能性を最大限に高めるための書類作成を行っておりますので、安心してお任せください。
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うつ病の障害年金遡及請求で悩んだら専門の社労士へご相談を
うつ病での障害年金の遡及請求は、過去と現在の診断書を揃えたり、発症から現在までの長い経緯を矛盾なく申立書にまとめたりと、通常の申請以上に手間と高度な専門知識が求められます。病気の影響で気力が湧かない中、ご自身やご家族だけで複雑な手続きを進めるのは大きな負担となります。一人で悩んだり、手続きの難しさから途中で諦めたりしてしまう前に、ぜひ一度専門家である社会保険労務士にご相談ください。当事務所では、うつ病による障害年金の遡及請求に関して無料相談を実施しております。過去のカルテの確認方法や、少しでも受給の可能性を高めるためのアドバイスなど、ご相談者様の状況に寄り添って全力でサポートいたします。

障害年金は、身体障害をはじめ、知的障害、うつ病・統合失調症などの精神疾患、ガン・脳血管疾患・心疾患・糖尿病など、ケガや病気により生活や仕事に不自由のある方を対象とした制度です。
しかしながら、本来であれば受け取る権利があるにもかかわらず、認知度の低さや受給手続きの複雑さから途中で手続きをあきらめてしまったりなど、「障害年金制度」の役割を果たせておらず、多くの方々が受給に至っていないのが現状です。
そこで『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
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